象徴を羨望した男 ダークマイト
ヨーロッパ圏最大の犯罪組織「ゴリーニ・ファミリー」のボス バルド・ゴリーニ
姿形だけをオールマイトのようにして、言動や力の行使は自分勝手と子供大人のような印象
序盤、オールマイトの写真だらけの部屋でオールマイトVSオール・フォー・ワンの戦いを観ているバルドが映されました。
そこからオールマイトにどれだけ心酔しているかが伺えます。
しかしバルドの行動はオールマイトの理念とはかけ離れたものでオールマイトへの理解が浅はかだと感じます。
オールマイトと会話するシーンで「お前などに次を託すものか」と言われていましたが憧れの人物に言われた言葉として大きくショックを受ける様子がなく、憧れていたのは象徴としての力のように見えてきました。
バルドの個性は ”錬金” 触媒を使って様々なものを作りだせる応用が効き強力な個性です。
にも関わらず他人の力を無理矢理使い自身の個性を強化していることから強くなるためには手段を選ばない残忍さとそれだけの欲がある事がわかります。
象徴という力に憧れ、それに溺れた空っぽな悲しいヴィランでした。
ジュリオ その心意気や良し
孤児だったジュリオ・ガンディーニ
目つきが鋭く、日頃から敬語を使っているようですが言葉の端々に乱暴さがあり、激昂したときには口が悪くなっていました。
そんな彼がなぜ執事を続けられたのか、、生活の為だと最初は続けていたのかもしれませんが、アンナの存在がジュディオの中で大きくなっていったんだと思います。
ジュリオの個性がアンナを助けてあげられること、アンナから必要とされる事 使い所がなかった個性、孤児であったジュリオが人に求められることにやりがいや喜びを感じることができたのではないでしょうか
それに触れるということが個性発動条件の為、アンナは容易に人に触れることができませんでした。それができるということが心を開くきっかけにもなり、執事としての役割を超えて関わることで2人の間には言葉や行動には示さない愛が生まれていたとわかります。
アンナがゴリーニ・ファミリーに誘拐されたとき、アンナは「もしもの時は、私が私でいられる内に私を殺して」と話していました。
右手を失い個性が使えなくなったジュリオはもう殺すしかアンナを救う方法がないと、出久に諭されるまでは思っていたはずです。 他の思索もできないほど焦り切羽詰まる状態なぐらいアンナを思う心が大きかったことを感じさせます。
右手、右足、左目を失い、個性が使えない状態で敵の本拠地に乗り込む姿は覚悟の強さを感じます。
YOU’RE NEXT
”次は君だ”
11巻を読み返すと主人公の緑谷出久はその言葉を聞いた時、オールマイトの言葉を『私はもう出し切ってしまった』と解釈しています。
師弟として近しい存在だった彼はオールマイトのその言葉の意味を一番理解していた人物だと思いますし、まだ出久には荷が重いと感じているような印象を受けました。
今回は ”次は僕たち” だと言っているように次代を紡いでいく意志を強く持っていて成長がわかる。
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