映画 Fall(フォール)感想 観る、高所体験

  • あらすじ

フリークライミング中に事故で夫のダンを亡くしてから悲しみに明け暮れていたベッキー
親友のハンターはベッキーを元気付けようと高さ約600mの使われなくなったテレビ塔への
クライミングに誘う、それが恐怖の幕開けになるとは知らずに、、

え〜、手汗すごいです。

簡単にいうと、この映画は残酷でした

グロ描写があるという訳ではなくて、人生は残酷であるということがわかる作品であったと思います。

〜ネタバレ込み感想〜

荒療治すぎるトラウマ克服

夫のダンを亡くしてから1年近く塞ぎ込んで自暴自棄になっていたベッキーですが親友のハンターに

誘われテレビ塔に登ることになります。ブランクあるのにしょっぱなこれはキツイって、、

高さ的にスカイツリー命綱なしで登るようなもの。

半ば強引だったけどトラウマがありながらも自分の意思で登ろうと思うあたり事故が起きる前はかなりスリルのある冒険をしていたのでしょう。

観客と同じ目線でのスリル

テレビ塔を怖がりながら登るベッキー、トラウマやブランクがあることで

とんでもなく高いところに登っていくという恐怖が冒険に慣れている人目線ではなく

この高さに慣れていないであろう観客目線になっている

しかもテレビ塔はめちゃくちゃ老朽化してて、壊れないで、頼むから急に壊れないで

とお祈りで忙しかったです。

災難続き、鉄塔の上でのサバイバルとクズ野郎(鳥)ども

梯子が壊れテレビ塔から降りられなくなった2人には残酷な仕打ちが待ち受けていました

水も少なく、食料もない 助けを求めた人には無視された挙句、塔近くに停めていた

車を盗まれる。 …..クズ野郎です!! こんな状況なのにハンターの胸元に目が行く僕も

クズ野郎でした。

ハゲタカも死を待つばかりの2人を今か今かと飛び回っています

頼みの綱であるドローンを操縦し助けを呼ぶこともうまく行かず 絶望の連続です。

人生のどん底から這い上がるために挑んだことが人生のさらにどん底に落ちていくものに

なるとは何て残酷なことでしょうか

おい、ダン?

ダンは愛してるを言葉で言わない、指で1回、4回、3回とタップして愛を伝えます。

I (1) LOVE(4) YOU(3) ということですね

洒落てるな〜と思ってたら、ハンターの足首に143のタトゥーが

ベッキーが問い詰めると「4ヶ月」と話し始めるハンター 期間は4ヶ月

酔った勢いで彼からアプローチがあった、不倫は良くないことベッキーの為に別れた

でもそのタトゥーが物語っています。4ヶ月の情事の中に確実に愛があったこと

塔に登頂して遺灰を撒き弔った後に知った残酷な事実でした

ハンター・イズ・ベスト・フレンド

ダンが亡くなってからベッキーが自暴自棄になったようにハンターも

ダンを忘れるように旅をし、彼を愛した自分を忘れるように普段の自分とは違う

過激動画投稿者を演出することで自暴自棄になっているような側面も感じました。

ベッキーの為に言っている言葉は自分に言い聞かせている言葉にも聞こえます

ただベッキーにとって彼女はとても強い存在で自由に羽ばたく鳥のよう

不倫がわかって尚、親友でいられる

言葉ではっきりと愛してると言える大切な人でした。

だから、ハンターはまだ隣にいると、ハンターと一緒に助かるといつからか錯覚していました、、、

絶望の連続のその先

親友は死に1人に、飢えと乾きで干からびながら見たスマホの画面に映るのは父の姿

ダンを失い1人じゃ生きていけないと思っていたあの時のベッキーは近くにいてくれた当たり前の

存在にやっと気づきます。 生きて帰りたい、生き抜くためにはどんなことでもする

適者生存、本能をむき出しにして帰る術を見出します。

まとめ

作中でハンターが言った言葉はベッキーにも紡がれていました。

人生は儚い、あまりにも短い 一瞬一瞬を大切にして 人生を噛み締めて生きる その姿勢が人生の儚さを伝えることができる

残酷な展開が続く中で過去の悲しみに暮れていた主人公が親友の助けを得て前を向いて最後には

希望を持てたのが救いでした 僕も最後はハンターの胸元も気にならなくなっていったし、ダンのこともしっかり忘れました笑

スリラーとしての恐怖もしっかりと味わえました。高所は体験したことがあるからこそ

みじかに感じやすくゾワゾワした感覚を味わえるのはこわ楽しい!

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